死亡届の提出について

死亡届7日以内の提出が義務付けられていますが、逆に言えば期日以内であればそう焦って提出しなければいけないものでもありません。
死亡届を焦って提出しないほうが良い理由の大きなものに、「故人の預貯金」の存在があります。
基本的な概念として、故人の名義の財産は、亡くなった直後から「遺産」という扱いになり、遺産配分の対象となります。
このため、故人の財産を勝手に引き出したり移動させたりすることは出来ないようになります。
また、建前上は故人の財産を自由にできるのは故人のみであり、本人が亡くなったのであれば遺産として誰かに引き継がれるまで凍結されます。

具体的言うと、銀行などにある故人の預貯金は引き出し停止になると考えればよいでしょう。
この引き出し停止タイミングは一概に決まっていないのですが、ひとつのきっかけが死亡届の提出ではあるようです。
実際は個々の金融機関が死亡の情報をキャッチした時点となりますので、葬儀か死亡届提出、若しくは風のうわさのいずれか早いタイミングとなるでしょう。
もちろん、正しい法律制度上は、本人の逝去後可能な限りすみやかに資産は凍結されるべきなのですが、実際のことを考えるとハイそうですかという訳にはいかない部分もあります。

葬儀の費用

代表的なところでは葬儀の費用でしょう。
葬儀というのは今も昔もびっくりするほど費用がかかり、しかもそれが急に出ていくことから遺族の経済負担は非常に大きなものになります。
ですので、ご家族が亡くなった際に急いで行わないといけないのは、ご遺体の搬送手続きと、当座の費用分の預貯金引き出しだったりするのです。
火葬許可証を貰う必要がありますので、葬儀の前には提出しなければいけませんが、それも引き出しを行った後からでよいでしょう。
ただ、当たり前ですが凍結前とはいえ法律上ははっきりと遺産になっているものですから、相続権のある遺族に対しては葬儀費用等に必要だということでしっかり事前の了解か、せめて事後承諾は取っておくべきでしょう。
死亡直後に大金が無断で引き下ろされているなどということになれば、後の協議でもめてしまうことは間違いありません。

(参考サイト)
教えてgoo 預金者死亡時について

なお、これも当たり前ですが、引き出しの際には「○○が亡くなりましたので」などとは絶対に言ってはいけません。
金融機関として建前上そんな情報を聞いてしまえば、引き出しに応ずるわけにはいかなくなってしまいます。
余計なことは何も言わずに引き出すことに努めましょう。