お墓の管理と納骨問題

どなたかが亡くなった際、葬儀を執り行い、火葬を経て残ったお骨を収めるのが「納骨」という段階です。
基本的に納骨のゴールは各家族の墓地の納骨室へと骨壷を収めることを意味しますが、昨今の墓地不足から即座にはお墓に納骨する事ができず、順番待ちのような形で「納骨堂」に収めることが多くなっています。
そもそも墓地というのは年に数回しか人が訪れない一方で、半永久的に場所を占めるものですから、理屈上は際限なく増えてしまいます。
実際は改装したり、全く縁者がいなくなった山村のお墓が埋もれて行ったり、災害で破壊されたりしますのでひたすら増えるわけではありませんが、しっかり管理されているところほどお墓が場所を取り続けるという問題に直面します。
もちろん、日本全国の面積に比べれば微々たるものですが、お墓というものは管理されて、訪れやすいところになければ困ってしまいますので、実質の敷地は多くが都市空間とかぶっているのです。
便利が良い場所は都市域に近すぎて場所が取れず過密状態、余裕がある郊外の墓苑は遠くて不便というトレード・オフの関係がよく見られる話なのです。

安上がりで便利な自動納骨堂

これに対して近年出てきたのが「納骨ビル」「自動納骨堂」というスタイルです。
納骨堂は先程も述べたように、お墓までの仮置き場というイメージだったのですが、この自動納骨堂や納骨ビルは根本的に考え方を変えて、納骨堂をお墓と同じような扱いにしているのです。
とは言え、ズラッと棚に並んだ骨壷にお墓参りするというのも嫌な話ですので、工夫が必要になります。
その工夫が「自動納骨堂」という形で現れているのですが、その仕組を簡単に述べると「立体駐車場」だということができるでしょう。
IDカードやナンバー、名前などの入力で、故人のお骨が収まった骨壷が運びだされてきて、「お参り口」まで出てくるという仕組みです。
お参り口は簡単な祭壇のようになっており、ご遺族はそこでお骨を前にして故人を偲ぶことができるというわけです。
お墓自体が役割上は納骨室とその目印なわけですから、合理的であるといえば合理的なのですが、オートメーション化されたお墓参りというものには賛否両論が存在しています。
ただ、ここまで来てしまえば、故人のお骨に拘る必要があるのかという問も出てくるでしょう。
ちなみに、永代供養料などを含めた費用の面では確実に安上がりで済むようです。
どうしても郊外のお墓まではお墓参りができない、お墓を用意する余裕が無いという場合には非常に助かる選択肢であることは確かでしょう。