意外と癖のあるフランスの葬儀

フランスの葬儀は、以下のように意外と癖のある構成となっています。

まず、フランスの葬儀そのものですが、フランスに住んでいるほとんどの人はカトリック教徒とされています。
というのも、フランスでは約90%の人がカトリック教徒だからです。
そのため、フランスの葬儀で多いのはカトリック式の葬儀です。
カトリック式の葬儀では、死亡を確認した後、お通夜(弔問期間)を1日~数日間という期間で行うようになっているため、他の国の葬儀と比較して、かなりの時間をお通夜に割いているという特徴があります。

ただ、キリスト教式と同じで、カトリック式の葬儀でもお通夜の後は、葬儀(ミサ)、そして墓地へ移動して埋葬を行うという流れになっています。
ちなみに、キリスト教式、カトリック式のどちらでも、埋葬という形で葬儀を終える流れが一般的です。
火葬などを行って、その後に火葬場で納骨を行うといった習慣は存在せず、また、棺の取り扱いについても、警察立ち会いのもとで棺に蓋を接着し、その後に安置所から教会へと棺が運ばれていくのです。

補足となりますが、フランスの葬儀では火葬の取り扱いが年々で増加傾向にあります。
葬儀というと、多くの国では火葬を中心とした葬儀を行っている・・・と思ってしまいますが、国によっては、火葬以外の葬儀が一般的とされています。
というのも、火葬を行う場合は手続きが多くなりやすいからです。
フランスの火葬では、役所からの許可を取った後に、火葬を望む故人、遺族、親族の承諾書が必要となります。
故人の要望で火葬を行う場合は、遺言の存在も欠かせませんので、安易に火葬を行える環境ではないのです。
しかし、1989年当時は5%だった火葬率が、2006年までに27%にまで上昇しているため、フランスの葬儀でも、火葬率が高まっているというのは本当のことなのです。
このような変化は、エコロジーの精神から生まれるようになったとも言われています。
火葬のほうが、エコロジーの精神に則った葬儀であり、また、葬儀そのものを簡潔にできるため、多くの人が費用面、エコロジーの面で火葬を評価するようになり、今では見かけることの多い葬儀の1つとなりました。

葬儀費用は土地により大きく変化する

フランスの葬儀費用ですが、土地によって費用が大きく変化するので、そもそも相場のようなものがございません。

というのも、葬儀にかかる費用は土葬であれば3700ユーロ、そして火葬であれば2500ユーロが一般的とされているからです。
これは、パリ市の葬儀公社による葬儀費用の調査結果なのですが、土地が移り変わると、先ほどの料金が500ユーロも変化することがあります。
フランスの葬儀では、棺にかかる費用、埋葬にかかる費用に大きな差が存在するため、火葬よりも土葬のほうが、料金が割増になりやすい傾向にあります。